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02太陽 

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8. コロナへの質量放出CMEへ戻る

9. コロナへの質量の供給メカニズム

(4)活動期に反転する磁場へ戻る

(5)活動領域からコロナへの質量の供給

 

 

@直進するジェット

 巨大なCMEの底に、大きなジェットのプロミネンスがあることは、8.で見てきました。

しかし、小さなものもありますので、見ておきましょう。

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  この写真には、小さなフレアが写っています。そして、そのフレアから

コロナに向かって、スーッと一直線に伸びてきた、プロミネンスが写っています。

細い水素の原子やプラズマの流れですので、この種のプロミネンスはジェットと

呼ばれています。

  スーッと伸びたジェットの先は少し淡くなり、コロナの中に拡散していっています。

下図も、活動型のプロミネンスの一種で、ジェットになったものです。

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上図の直線に延びるジェットは、2013/06/26に観察できました。

フレアから外周までの間は、薄雲でぼやけて少し見にくいですが、

うっすらとつながっています。

  こうしたジェットでは荷電粒子である水素やヘリウムなどのプラズマの流れは

直進していますが、これは、プラズマの流れが、磁力線を横切らなかったか、

電子と陽子の数が同じ原子の状態であったため、磁場からローレンツの力を

受けなかったためだと考えられます。

image004

ジェット()と次に見ていただくフィラメント()の水素の速度分布を写したものです。

ドップラー効果で、ジェットの先端部分が青方偏移(blue shift)していて、

日面から離れるにつれて高速度になっていることが分かります。

 

(1)まだ、はっきりわからない太陽風加速問題

 地球上で物を放り上げると、重力(万有引力)により、上昇速度が遅くなります。

やがて物体は上昇を止めて、落下してきます。 火山の噴煙も、ミサイルも同様に

落下します。

 太陽には大きな質量があり、大きな引力があるわけですので、力学的には、

プロミネンスのジェットも、地球の火山の噴煙と同様に、太陽の引力を受けて

いるはずです。

  しかし、太陽からコロナに放出された質量は加速されていきます。

地球の軌道に達したころには秒速400km1,000kmにもなっています。

  そのメカニズムについては、定説はありません。興味のある方は、

   コロナ加熱問題」、「コロナ加速問題」、「恒星風加速問題」、

   「太陽風加速問題」、など

をキーワードにしてインターネットで検索してみてください。

 

 

Aスパイラル

 流れと角度を持った磁場の中では、ローレンツの力で進行方向に対して

横向きに加速されるため、荷電粒子の流れは、下図のように曲がります。

image006

この現象が太陽のプロミネンスに起きているのを観測できる時があります。

image008

ジェットの先端付近が3本に分かれて三つ組みのロープのようによじれて

ねじれています。光球面に垂直に近い磁場がある中をプラズマが旋回しながら

上昇しているようです。これをスパイラルといいます。

 

2013/10/27には、スパイラルの発生から消滅までの経過が撮影できました。

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09:13 HαB()の外周に明るい所ができました。小規模なフレアの始まりです。

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14:02 フレアの噴出した質量(噴気)が上昇し始めました。

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14:38高温のプラズマは見えなくなりました。噴気は複雑な形に分かれ始めました。

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14:43 螺旋状に立ち上る噴気が、濃いものと淡いものと2つ見えます

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上図のような日面に垂直に近い磁場の中の螺旋運動のようです。

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15:04 拡散して薄くなってきましたが、まだ、濃淡2つの螺旋の痕跡が見えます

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16:20 フレアも螺旋状のプロミネンスも見えなくなりました。吹きあげられた質量が

コロナに拡散しました。この写真には水素が写っています。

噴気の噴出する方向と、磁界の向きが一定の角度になった時には、このように

螺旋状に質量が吹き上がるものと推測できます。

 

Bアーチ状(半円状)に曲げられたフレアの噴気

image036 2013/11/25 16:04

高温のプラズマが写真の中央の外周から、右斜め下に向かって噴出した後に、

磁界や重力で曲げられて、再び日面に向かって伸びています。

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上図の右のように左半分が光球の中に隠れている状態のようです。

この磁場は光球面に略平行になっています。

光球面に垂直に近い角度で質量が放出され、

放出された空間に光球面に平行な磁場があったので、

半円上のアーチを描いたと考えれば分かり易いと思います。

image024

中には上図のように、極めて小さなものもあります。

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アーチ状のプロミネンスであるフィラメントは、上から見るとこんな形をしています。

 

 

Cループ状(円形、リング状)のプロミネンス

光球面に平行な磁場があり、磁場に直角に近い角度で、しかも光球面に対して

水平に近い浅い角度でフレアが質量を放出すれば、上の写真のように質量が

光球に戻ってくるのではなく、ループや螺旋状に旋回するはずです。

次に、それを見てみましょう。

  先ずは、BとCの中間的なものから見ていきましょう。

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拡大すると

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濃い部分は、Bのようですが、薄いところも考慮すれば、リング状になっています。

もう少し、リング(ループ)らしく見えるものですと、下図のようなものがあります。

右端のフィラメント(アーチ状のプロミネンス)はリング(ループ)のようになっています。

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次には、真ん丸のリング(ループ)を見てみましょう。

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こうなると、真ん丸ですね。

フレアのあとにできた時には、ポスト・フレア・ループと呼ばれることもあります。

 

 

D水平リング状のプロミネンス

太陽の表面に水平な磁場があり

     垂直に立ったループ(リング)状のプロミネンスができるのであれば、

太陽の表面に垂直な磁場があるときには、

     水平になったループ(リング)状のプロミネンスができるはずです。

そして、それは、実際に発生します。

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上図では、スパイラルになって上昇したプラズマが、

  上空で水平に近いリング状のプロミネンスを形成しています。

 

 

E網目や並木のような構造のアーチ型のプロミネンス(フィラメント)

image052image052

上図は、水平に磁場がある中にスパイラルが2つある状態です。

これが、さらに伸びて回転数が多くなると、コイルができます。

このコイルがアーチ状にできると、白熱電球のフィラメントのように見えます。

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2つのコイルを重ねると

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こんな形になります。さらに、コイルをいくつも重ねていけば、

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網目のようなものになり、間隔が不揃いだと並木のような形になるはずです。

そして、そのようなプロミネンスが存在します。

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白熱電球のフィラメントのようなプロミネンスです。

こんなものがあるので、アーチ型のプロミネンスをフィラメントと呼んでいます。

光球面に見えるその影がダークフィラメントです。

この巨大なフィラメントはできてしまうと、しばらくは、その基本的な形を変えません。

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そして、最後に大きなCMEを起こして

image066image068image070

消えて無くなりました。   (2) SOHO LASCO C2 より

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非常に長い時間形状を維持したフィラメントもあります。

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左上の塊のようなプロミネンスに注目してください。

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2日後、鶏のトサカか王冠のような形で、活動領域の周囲に円形になっているもの

であることが分かりました。そのもう少し外側に、並木のようなフィラメントが見えてきました。

その後の数日間の経過は以下の通りです。

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そして、大きなCMEとともに、

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崩壊しました。 (3) SOHO LASCO C2 より

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大きなフィラメントのあったところには、

ごく薄いフィラメントがかすな影を落としているだけです。

 

Fプロミネンスに蓄えられた後のCME

  スビキュールやジェットの先端からは、荷電粒子(HHeCaFe、・・・のプラズマ)が、

よどまずに放出されていています。

 磁場につかまり、向きを変えた荷電粒子はループやフィラメントなどのプロミネンス

になって、磁場の中に蓄えられたり、太陽の光球に向かって引き戻されるのを

見てきました。

 プロミネンスをよく見ていると、大きなプロミネンスが壊れるときに

大きなCMEが起きるのもEでご覧いただきました。

 もっと、注意深くプロミネンスを観察していると、いろいろな形で、プロミネンスから

コロナへの質量が供給されています。

image090

上図は、2014/11/23のプロミネンスの変化です。

上段では、フィラメントが左端から崩壊して、右上の方向に、拡散しています。

中段では、スパイラルの先端から、コロナに質量が拡散しているようです。

下段では、色の濃い上の方のプロミネンスではなく、赤色の薄い所に注目すると、

フィラメントができかけたものの形が崩れて、ばらけて上昇して、その一部が、また、

いくつかの塊になって、光球面からの高度を下げているように見えます。

 

image092

上図は、日面に水平に磁場があった模様で、フレアが起きたのですが、

すぐには拡散せずに、フィラメント状の活動型のプロミネンスになって、

それが、次第に大きくなりながら薄くなり、コロナの中に広がっていっています。

 

image094

上図では、西(CMDで東)の地平では、フィラメントになっていますが、

(CMDで西)の地平では、ジェットが吹きあげて、コロナに質量を供給しています。

 

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上図の上段では、フィラメントが切れて、ジェットのような形になり、コロナに質量が

拡散しています。上から3段目もフィラメントができたりちぎれたりしていて複雑です。

 

image098

活動領域の周りにできた円形のプロミネンスの一部が剥離し始めています。

この活動領域は、次の図のような立体構造になっています。

image100

 右端の写真からみていくと、光球に黒点があり、彩層底部では、黒点の周囲に

プラージュ(高温部)が白く見えています。彩層とその上部には、底部のプラージュを

囲むようにフィラメントが丸くとぎれとぎれの円形に存在します。さらに、その外の方には

並木のような背の高いフィラメントの列が見えています。

 

 

  フィラメントからコロナへ質量が供給されるときに起きるCMEは、大きなものばかりでは

ありません。下図のようにフィラメントの先がちょっとだけ、小さなCMEを起こすことも

あります。

image102

とはいっても、上図のCMEの起きたところの直径は、地球の直径の何倍もありますし、

その引き金になったフレアの白い高温部の大きさも地球位の大きさがあります。

 

20160317-all02-1

上図も、小さなプロミネンスがCMEを起こして消滅した時の写真です。

 

20151128-all02-1ダイヤ

これもCMEを起こしてプロミネンスが消えていくところです。

 

G落下する水素

 磁場に補足されて、プロミネンスに蓄えられた水素は、全てがコロナに放出される

訳ではありません。

20151030-all02プロミネンスの変化E落下-1

上図では、白く光っているフレアに赤い水素の原子やプラズマが吸い寄せられて

います。

20151207-all02 -1

上図では、上の方のフィラメントは、コロナに拡散していますし、

下の方は太陽の光球に向かって萎んでいっています。

つまり、プロミネンスに蓄積された質量は、全てコロナに放出されるわけではなく、

光球に戻っていくものもあるということです。

 

 

 

(6)メカニズムのよくわからない活動領域からコロナへの質量放出へ進む

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