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天体のペ

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02太陽 

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8. コロナへの質量放出CMEへ戻る

9. コロナへの質量の供給メカニズム

(1)活動領域が無い所でのコロナへの質量供給へ戻る

(2)長いダークフィラメント

 

 

  (1)で赤いスビキュールのフエルトの絨毯に覆われた、活動領域のない

太陽からもコロナへ質量が供給されているのを見てきました。しかし、このような

状態は長く続きません。その様子をこれから見ていただきます。

 

 

@太陽の表面の自転速度の差により発生する日面のよじれ

 5. (1) NDフィルターのEで太陽の自転速度が、緯度により異なることに

触れましたが、その時には、黒点の移動する速度の観察から、緯度による

自転速度の差が黒点の移動速度の観察からわかることを説明しました。

また、自転によって東西で見通し方向の速度の差があり、その結果太陽から

地球に届く光の波長に差ができて、その撮影もできることを5.(6) ドップラー効果

のDなどで見ていただきました。

image002

上図は、その説明図を再掲したものです。太陽は南極と北極では1ヶ月あまり、

赤道付近は25日余りで、中緯度が約4週間で自転しています。

  この自転速度の差で、太陽面には下図のようによじれが生じます。

image004

赤道付近がもっと見速く東へ進み、次いで、中緯度が進み、高緯度では

遅れが生じます。

  この様子が、Hα線の写真に写ることがあります。

image004

長いダークフィラメントが、「く」の字の左右を反転したように、いくつか見えています。

 

Aよじれの立体構造

 もう少し詳しく、よじれているところの構造を立体的に見てみましょう。

2015/02/14  11:53JST  Hαフィルター LS35T  1/45秒 8枚スタック

image006

ダークフィラメントの様子を見やすくするためにHαGを見てると

image008

こんな感じになります。

 拙宅のHα望遠鏡は、天気に左右されてしまいますので、SOHO衛星の写真

使い、数日間の動きを見てみましょう。左からヘリウム、鉄、磁気の順です。

  EIT304 He                EIT 171 Fe         HMI Magnetogram

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2015/02/122015/02/17まで、毎日1枚づつ写真を並べてあります。

彩層の上部からコロナ下部にかけて、逆「く」の字型のしわが、太陽の

自転と共に西から東(左から右)に進んでいます。

そして、ダークフィラメントの前後で磁極の+(N)と−(S)とが

反転しています。

 

以上の一連の写真からわかることは、以下の通りです。

  太陽の差動回転(緯度による自転速度の差)から、日面にはよじれができる。

  よじれに沿って、長いダークフィラメントができる。

  ダークフィラメントは、水素にも、ヘリウムにも、鉄にもできる。

   水素、ヘリウム、鉄のダークフィラメントは同じ位置にある。

  ダークフィラメントの前後で磁気が反転している。

このことから推測されることは

  磁気がダークフィラメントに沿って反転するのであるから、

     電流がダークフィラメントに平行に流れている。

  水素も、ヘリウムも、鉄も原子核は電気的に+なので、そのプラズマの

  流れが、ダークフィラメントの長い方向に平行に発生している。

ということのようです。

 

こんなことになぜなっているのか、電磁気学的な意味を考えている研究者が

いらっしゃいます。

  物理学、特に電気や磁気に興味のない方は、BCは読み飛ばして、

(3)に進んでください。

 

 

B天体の自転のエネルギー源

  自転のエネルギーの源は、おそらく、その天体がガスの雲から

できてくる以前に、そのガスの雲が回転の角運動量を持っていたことに起因

するのではないかと思われます。角運動量の保存則です。

  ガスの雲が引力で引き寄せあい、中心に塊を作るときに、回転半径が

小さくなるほど回転の角速度が上がりますので、ゆっくり回転していたガスや

塵の雲が恒星や惑星になるとクルクルと速く回転するようになったものと

思われます。

 

C剛体回転と差動回転

  クルクル自転する天体も、自転のしかたには2通りあります。

  緯度により自転の角速度が異なるのは表面が流体でできている天体です。

このような自転を、differential rotation 差動回転、または、微分回転と呼びます。

  太陽、木星、土星など、ガスやプラズマでできている天体でこの差動回転

が観測されています。

  緯度により自転の角速度が一定の天体もあります。例えば、月や火星

などです。こちらは、少なくとも表面は岩石や氷などの固体solid object

できていますので緯度による回転の角速度の変化は外からは見えません。

 このような自転を剛体回転と呼びます。

  地球は、ちょっと厄介でして、陸地がsolid 回転で

          海と大気はdifferential rotationです。

海洋については

太平洋、インド洋、大西洋の赤道付近には東から西に流れる海流があり、

南極海流、北太平洋海流、北大西洋海流は西から東に流れています。

大気圏では、

赤道上に東風が吹いています。雲は東から西へ流れています。

日本など中緯度の上空にはジェット・ストリームが西から東に吹いていて、

雲は西から東に進みます。

  赤道付近の回転速度が、流体である海洋や大気については、

       地球では遅いのですが、

       太陽では速く回転しています

こうした自転速度の違いがなぜ起きるのか、すっきりした理論的な説明は、まだ、

できていないようです。

 

解析的にはモデルが作れなくても、最近スーパーコンピュータで

数値解析ができるようになってきましたので、色々結果はでています。

しかし、まだ、諸説があり、一つ読めばわかるというものはありません。

以下のような論文がインターネットでも読めます。

 

() 太陽や惑星の差動回転に関する論文など

 堀田英之、「太陽対流層大規模数値計算による差動回転の理解」、東京大学

は数値解析のはなしです。

 京都府立洛東高等学校、「太陽の差動回転について」

はドップラー効果の計測に関するものです。

 GARY A. GLATZMAIER, MARTHA EVONUK and TAMARA M. ROGERS

'Differential rotation in giant planets maintained by density-stratified

 turbulent convection', " Geophysical and Astrophysical Fluid Dynamics",

Vol. 103, No. 1, February 2009, 3151は惑星の数値解析に関するもので、

サーベイもしてあります。

 

というわけで、まだうまく説明はできてないようですが、写真を写していると

太陽では、上述の写真と説明でご紹介したような現象が起きます。

また、地球の天気予報に数値解析が利用できるようになってきています。

 

 

(3)活動領域の生じる過程

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