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02太陽 

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6. 日面座標へ戻る

7. 望遠鏡が無くてもできる太陽の観察

(1) 地球の自転速度へ戻る

(2) 時差へ戻る

 

(3) 手で測る日時計へ戻る

(4) 円盤型日時計

 

@日影の利用

  危険な太陽を直視しないで時刻を読み取るためには、日影(日差しの作る影)を使えば

太陽を直接見ないで済みます。日影であれば日差しが強い時でも使用できます。つまり、

太陽が出てさえいればいつでも使えます。

  では、早速、影を使って太陽の方位を測定する装置を作りましょう。

 

A時刻と方位

  まず、時刻と方位の関係の復習から始めます。

太陽のある方位が、時刻です。

  昔は、子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥

  今は、午前0時、1時、2時、・・・・・・・・

待ってください。

  子の方位、丑寅の方位は確かに方位ですが、1時、2時が方位なのでしょうか。

答えは、どちらも方位です。

 何時の方向には種類があります

  clock position クロックポジションと 

  right ascension ライトアセンション(赤経)や hour angle アワーアングル(時角)です

詳しくは、別のページで説明するつもりですが、簡単に触れておきましょう。

 

A-1 クロックポジション

クロックポジションは進行方向や、真北からの相対方位relative directionです。

  帆船で航行していた時代、そして、今でもヨットでセーリングする時、セールの陰に隠れ、

コックピットやブリッジにいるヘルムズマン(helmsman操舵手)やスキッパー(skipper艇長)からは

見えない方向ができてしまいます。このため、ウオッチ(watch、見張り番)

舳先(へさき)やマストの上に配置します。この見張りは、何かを見つけると、方位と距離

と対象について、大声でコックピットやブリッジに報告します。

  例えば、ヨットのレース中に右現前方30°の方向から、別の船が接近して来ると、

     ウオッチ(見張)は 「1時のところ、距離300、横切り船、接近中」、と叫びます。

これを聞いたスキッパーは、衝突を避けるために、「面舵(おもかじ、右へ)30」とか

「ベア(風下へ)30」などを号令して舵を切って右へ変針します。

  ウオッチ watch は、時計のときもありますが、この場合は見張り番です。

つまり、

  2時は、午前、午後の2時の時もありますが、この場合は自船の進行方向(12)

から右に60°の意味です。日本語も英語も同じです。

  紛らわしいいので、海上自衛隊では時刻の2時を02:00 マルフタマルマル、

時刻の14時を14:00ヒトヨンマルマルと言います。

 

 上下方向の角度にも時間を使います。古い映画で恐縮ですが、Twelve O'clock High という

第二次大戦の映画もありました。低高度爆撃に向かう米陸軍航空隊の爆撃機編隊の上に

ドイツ空軍の戦闘機の編隊が来た時に 'here they come 12 o'clock high'です。時刻の12時ではなくて、真上という意味です。グレゴリー・ペック主演の映画の題名の日本語訳は

「頭上の敵機」です。

 

  ある地点に静止していて、東西南北の方位をクロックポジションで示すときには

  北を12時、東が3時、南が6時、西が9時です。

 

 

A-2 ライトアセンション(赤経)とアワーアングル(時角)

  もう一つがright ascension 日本語で赤経です。

天体が天球上のどの位置にあるのかを表すときに南北方向は

赤道や黄道から北へ何度(+)、南へ何度(-)と表します。赤緯と黄緯です。

しかし、東西方向については赤経right ascensionと黄経ecliptic latitudeでは異なります。

  黄緯は春分点を0°として、東へ360°まで測ります。

       夏至点が90°、秋分点が180°、冬至点が270°です。

  一方、赤経は春分点を0時として、東へ24時まで測ります。

    天の赤道に直角(right angle)な大圏で、対象を通るものを考えて

    その大圏の天の赤道上の足が、春分点から何時間何分遅れて上る(ascension)

    のかで、天球上の位置を表します。これが、

       ライトアセンション RA right ascension 赤緯 です。

  その点が南中してから経過した時間をアワーアングルhour angle時角と言います。

 

 

(注意)

  上述のように何時の方位は360°が12時間の時もありますし、24時間のときもあります。

  進行方向から測ったものもありますし、北から測ったものもありますし、

  南から測ったものもあります。

その都度、どんな種類の方位をどのような座標系で連絡しあっているのか、確かめてつかうしかありません。誤解すると船は衝突しますし、天体は見つかりません。

 

 

B日時計の文字盤と方位の文字盤の関係

  さて、太陽のある方位が、その時の時刻なのですが、ここでは、日の光の影で、太陽

のある方位を測ろうとしています。影は太陽のある方位とは、反対の方向にできますので、

実際に太陽のある方位とは反対側に目盛を記入しておく必要があります。つまり、

  子、丑、寅、卯、辰、巳 の方位に太陽がある時に、影は

  午、未、申、酉、戌、亥 の方位にできますので、その方位に

  子、丑、寅、卯、辰、巳 と書いておかなくてはなりません。

一方、午前と午後の12時間制で表記するのであれば、

  午前 1時、2時、3時、4時、5時、6時、7時、8時、9時、10時、11時、12

の太陽の方位の反対側は

  午後 1時、2時、3時、4時、5時、6時、7時、8時、9時、10時、11時、12

ですので、午前と午後の表記だけを入れ替えるだけで済みます。

そして、この方位が時刻です。

 

 

C円盤型日時計の原理

  そこで、円盤に上記の時刻を書き込んだ分度器を描いておいて、円盤の中心に円盤

に垂直な棒を立てます。

  image003

  地球は北極と南極を結ぶ極軸の周りを一定の速度で自転していますので、地球を固定してみると、太陽がその周りを一定の速度でまわっています。そのため、棒を天の北極に向けて設置すれば、太陽光でできる棒の影が、方位(時刻)を記入した文字盤の目盛りを、一定の速度で回ります。

  この速度は7.(1)地球の自転速度で既に測定しました。

     1分間に4°、1時間に15°です。

 これならば、15°刻みに目盛りを付ければ時間の単位で時刻が測れ、それを4等分

すれば、15分の単位で時刻が測れるので、作図は楽です。

 

D円盤型日時計の文字盤

 上述の文字盤を作ってみたのが、下図です。

image005

()の方位は北ですが、影を映すので、南に子の文字を向けて設置します。

外側には12時間の時刻の目盛も付けてあります。

  上図の影は11:10頃、午(うま)の刻(こく)の初刻を少し過ぎたころです。

  ちなみに、午前とは、午の刻の正刻(しょうこく12:00)の前、

        午後は、午の刻の正刻の後という意味です。

  また、子午線は子(ね北)と午(うま南)を通る天球の大圏という意味です。

 

E棒を文字盤に垂直に立てる工夫

  手で測ったのでは正確でなかったので、日時計を作っているわけですので、できるだけ

正確に時刻を計りたいと思います。このためには、影を作る棒をできるだけ正確に文字盤に

垂直に立てなければなりません。影の位置が1°ずれると4分の計測誤差を生じます。

image007image009

そのために、するべきことは2つあります。

  ☆できるだけ、まっすぐな棒を用意する。

    ここでは、竹ひごにアイロンをかけて真っすぐな棒を作りました。

    釣り竿の穂先を釣具屋さんで買ってきてもよいと思いますが、安くはありません。

  ☆2か所で棒を支持して、できるだけ2つの支点を離して、棒を立てる。

    文字盤にあける穴の位置が、表と裏で一致していれば、

    表と裏が離れているほど正確に垂直に棒が立ちます。

そのため、上図の例では、ティッシュペーパーの箱を2つ重ねて、精度を上げています。

 

F棒を天の北極に向ける工夫

  Eで、影を作るための棒を文字盤に垂直にたてましたが、そのままでは日時計の精度は

良くなりません。

  ☆文字盤を地球の赤道面に平行にして、

  ☆影を作るための棒を地球の自転軸に平行にする

必要です。夜間であれば北極星が見えますので、天体望遠鏡を載せる赤道儀では、極軸望遠鏡を取り付けて、北極星の位置から天の赤道の極軸を合わせます。

  しかし、日時計を使用するのは昼間です。従って、容易なことでは北極星は見えません。

このため、北極星の使用はあきらめて、文字盤を赤道面に合わせるために傾斜させる

角度を、錘を付けた垂線で測定して、傾きを決めます。

  ☆赤道上では、地球の自転軸は地面に対して水平ですので、文字盤を垂直にします。

  ☆南極と北極では、地球の自転軸が地面に垂直ですので、文字盤を水平にします。

image015

  上図は、日時計の文字盤に垂直な面に、分度器を取り付けて、北緯36°に

日時計の文字盤を傾けたところです。

 

G日時計の方位の設定

  日時計の表示する時刻を利用して、日時計を設置する方向を決めます。

このためには、その日の地方視太陽時と日本標準時の時差を調べておく必要があります。

詳しいことは、7.(2)時差で既にみたとおりです。

image017

時差が20分で、現在、電波時計が午後200分であれば、日時計が220分を

指すように、日時計を水平に回転して、棒の影を220分に合わせます。

 

H時差の補正

  1分の精度にしても、時差は何日かに一度補正するだけで済みますので、

時刻を日時計で読み取るたびに計算するのが面倒な時には、下図の写真のような

時差の補正盤を付けておけば、数日に一度補正盤を動かすだけで、日時計は

日本標準時を示すようになります。

image019

  上図は時差が18分の時の補正盤の状態です。

 

I円盤型日時計の欠点

  円盤型日時計は、等間隔に目盛を振ればよいので、作るのも簡単ですし、時差の補正も

容易です。大変便利なのですが、大きな欠点があります。

  ☆春分と秋分の前後は、文字盤が太陽光線と平行になり使えません。

  ☆冬には、裏側の円盤を下側から覗き込まなければなりません。

とはいっても、

 日時計の原理を理解するのには、最適ですので、ぜひ一度作ってみてください。

特に天体観測をしている方や、これから始めようとしている方には、赤道儀の原理を

理解するうえで、実際に作って設置して、影の動きを見ることで、赤道儀の原理や、赤道座

標系が実感としてわかり、なぜ、赤経が何時何分などというのか直感的に理解しやすくなる

と思います。

 

 

(1) 円盤型の日時計の文字盤や緯度目盛、時差の換算表は蛙聲庵で手に入ります。

 

 

 

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